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今回の企画展は、澁澤龍彦 生誕95周年を記念して開催するものです。澁澤は、川越で幼少期を過ごし、旧制東京府立第五中学校を経て、1945年に旧制浦和高等学校に進学。高校在学中にフランス文学と邂逅、その後の人生が決まったのでした。
本展では、はじめに、埼玉県内に暮らしていた当時の澁澤の生活やフランス文学に目覚める契機を明らかにします。次に、フランス文学の翻訳に始まり、多様多作な博物誌的エッセイや幻想文学を経て、日本を舞台にした小説の発表という、変遷を紹介します。このなかで、三島由紀夫、荒俣宏らとの関係にも触れています。
日本人の美意識を変えたとまでいわれる澁澤の文学世界、龍彦の国〝ドラコニア〟に誘います。
会 期:令和5(2023)年10月7日(土)~12月3日(日)
休館日:月曜日(10月9日を除く)、10月1日(火)、24日(火)、11月28日(火)
観覧料:一般210円 高校生・学生100円
※ 中学生以下、障害者手帳をお持ちの方(介助者1名を含む)は無料
《見どころ》
澁澤が1959年に翻訳・出版した『悪徳の栄え(続)』は猥雑性を指摘され、翌年差押えとなり、1969年まで文学裁判いわゆる〝サド裁判〟が行われました。本展では、差押えられた原書、そして最終判決後の心境を吐露した澁澤自筆原稿を公開します。また澁澤は1970年以後、再評価がなされ、若い女性から熱烈な歓迎をうけました。澁澤の作品が掲載された雑誌『an・an』創刊号や、70年代以降のベストセラーとなった著作を多数列品します。澁澤は通常販売本のほか、装丁を替えた限定本を制作しています。その限定本も数多く展示します。
関連イベント 双方とも電話(048-789-1515)にて受付中
(1)講演会「旧制浦和高等学校時代の澁澤龍彦と海外での現在の人気」
講師:礒崎純一(『龍彦親王航海記 澁澤龍彦伝』の著者。本書で2019年度読売文学賞(評論・伝記賞)受賞
日時:10月14日(土)14:00~15:30(13:30開場)
会場:さいたま文学館内 文学ホール
料金:無料
申込:(電話受付/受付時間10:00~17:30)
(2)講演会「澁澤龍彦と三島由紀夫の交流」
講師:加藤光男(さいたま文学館職員)
日時:11月18日(土)14:00~15:30(13:30開場)
会場:さいたま文学館内 文学ホール
料金:無料
申込:(電話受付/受付時間10:00~17:30)